節分に食べるのは豆と恵方巻きだけと思っていませんか?
実は、節分には豆と恵方巻き以外にも、さまざまな食品を食べる風習があるのです。
意外でしたか?
今回は、節分の豆知識を知りたい方のために、節分に食べるものを9つチョイスしてご紹介します。節分に食べるものに関する知識が増えるはずです!
節分に食べるもの3選!定番編
節分に食べるものと言えばコレ!といった定番の食べ物が3つあります。
その3つの食べ物について以下に詳しくご紹介しますね。
恵方巻き
節分に恵方巻きが食べられるようになったのは、江戸時代の終わりごろからです。
恵方巻きの発祥の地は大阪と言われています。大阪の商人たちは、商売繁盛や魔よけの意味を込めて節分に恵方巻きを食べていました。
この大阪の節分の風習が全国に広まったのは90年代からです。発祥は、皆さん良くご存知のコンビニエンスストアセブンイレブンです。
セブンイレブンが1998年に恵方巻きという名称を使って巻きずしを全国販売しました。それまで、節分に食べる巻きずしは丸かぶり寿司と呼ばれていました。
セブンイレブンが初めて恵方巻きという名称を使って巻きずしを販売したのです。
恵方巻きには7種類の具材が使用されています。なぜ7種類かというと七福神をあらわし、福を巻き込み商売繁盛や無病息災を願っていたからです。
そのほかにも恵方巻きは、鬼の金棒にも例えられます。つまり、豆をまいて鬼が逃げて行ったときに落とした金棒に例え、鬼退治の完了も意味しているのです。
恵方巻きの7種類の具材は、どれと言った決まりはありません。具材は、椎茸や干瓢、桜でんぶやキュウリ、鰻や高野豆腐、伊達巻などが使われます。
豆
節分でなぜ豆が食べられるようになったのでしょうか?
それは、豆を同じ音の「魔目」と語呂合わせしているからと言われています。そのほかにも、鬼に豆をぶつけて「魔滅(まめ)=魔を滅するという解釈もあります。
豆を節分に食べるのは、その昔豆には霊力や生命力が宿っていると考えられていたからです。
豆のエネルギーを体に取り込むことで無病息災で過ごせるようにという願いを込めて食べられていました。
豆まきでは、火で炒った豆を使用します。それは、生の豆だと拾い忘れたものから芽が出て縁起が悪いと言われていたからです。
イワシ
節分にイワシを食べるのは、もともと西日本の風習です。
鬼がイワシの臭いを嫌がるので、節分の時玄関に飾られるようになりました。
玄関に飾るときには鬼の目を刺すという柊も一緒に飾ります。さらに、イワシを焼くことで臭いをひろげ鬼を家に寄せ付けない効果がUPします。
イワシはその独特な臭いから食べることによっても体の邪気を祓うと言われています。それで、節分に邪気払いのために西日本ではイワシが食べられていたのです。
節分に食べるもの!意外なもの6選
節分には、豆や恵方巻き、イワシのように定番と言われる食べ物もあれば、意外なものもあります。
ここでは普段あまり耳にしない節分に食べる意外なものをご紹介しますね。
こんにゃく
こんにゃくは、主に四国などで節分の時に食べられている食品です。
なぜ、こんにゃくが節分に食べられるのかというと、こんにゃくが砂おろしや胃の箒と言われているからです。
昔、大晦日には大掃除の後に体をキレイにする意味を込めてこんにゃくが食べられていました。旧暦では節分は大晦日に当たります。体をキレイにして新年をむかえるために節分にこんにゃくが食べられるのです。
蕎麦
節分にそばを食べるのは、年末年越しそばを食べるのと同じ意味があります。なぜなら、旧暦では節分が大晦日に当たるからです。
昔の人にとって節分が、現在の大晦日と同じ年越しそばを食べる日だったのです。大晦日そばを食べるのには様々な理由や縁起があります。
例えば、味がおいしい十割そばは切れやすいので、悪縁を断ち切るという意味を込めて食べられます。また、そばの細く長い形状から成就を願っても食べられています。
さらに、そば団子を金銀細工師が金銀粉を集めるために使っていたため、金運UPの意味もあります。
けんちん汁
関東のごく一部の地域では、節分にけんちん汁が食べられます。
けんちん汁とは、大根やニンジンなどの野菜にこんにゃくや豆腐を入れ出汁で煮込んだ汁ものです。
けんちん汁は何か縁起担ぎのために節分に食べられるようになったわけではありあません。寒い時に行われる行事で食べられるメニューであったので、節分にも食べられるようになったのです。
けんちん汁は中国から伝わった魚や肉を使わない料理が由来となっていると言われています。そのほかにも、建長寺の精進料理である建長汁もけんちん汁の由来になったという説もあります。
くじら
山口県では節分にくじらを食べる風習があります。
なぜ、節分にくじらを食べるのかというと、大きいものは縁起が良いと言われているからです。それで、生き物で特に体の大きなくじらを節分に食べるようになったのです。
くじらを節分に食べる時は、大きな志やしあわせ、広く大きな心でいられるようにとの願いが込められています。
福茶
節分には、年の数より一つ多く福豆を食べる風習があります。豆の数が多すぎて食べられないときは、福茶を飲めばいいと言われています。
福茶は、福豆と昆布、梅ぼし、お湯または緑茶を入れて作ります。
昆布は「喜ぶ」との語呂合わせで縁起が良い食べ物と言われています。梅も松竹梅の「梅」でめでたい食品と言われています。さらに、福豆自体にもまめまめしく(元気に)良く働けるという意味があります。
これらの縁起の良い食品で福茶は作られています。福茶の具材のひとつ梅は毒消しや疲労回復の効果も期待できます。
福茶は節分だけでなくお正月にも出される縁起のいいお茶でもあります。
落花生
実は、北海道や東北では大豆ではなく落花生を豆まきに使用していました。
それは、積もった雪の上に落ちても見つかりやすいからだそうです。さらに、落花生はカロリーがたかいので、寒い地域で特に好まれていたのです。
落花生は殻付きのままでまくと、拾った後食べられて合理的という理由もあります。
落花生が特産品の宮崎や鹿児島でも節分の豆まきに落花生が使われることがあります。
まとめ
節分に食べるものって意外とたくさんありますよね。
同じ日本でもすんでいる地域によってはまく豆の種類が違っていたりするから驚きです。
節分の日には、豆ばかりではなく、蕎麦やけんちん汁などいつもと違った味を楽しむのもいいかもしれませんね。