「年越しそばって、そもそも、いつから食べてるの?」
そんな事を子供から聞かれてしまったら・・・。
パって、答えられないですよね?
そこで、ここでは年越しそばが、いつから食べられているのか?歴史的なルーツをご紹介させて頂きます。
子供に聞かれた時、困らないように年越しそばのルーツを知っておきたい方、必見です!
年越しそばはいつから食べてるの?歴史的なルーツとは?
年越しそばという風習は、実は江戸時代に定着したものです。江戸時代は1603年~1868年までなので、その期間にできた風習になります。
現在、麺類は中華めんやパスタなどいろいろありますが、江戸時代は「そば」と「うどん」しかありませんでした。
「そば」はつなぎである小麦の配合割合が少ないほど美味しいと言われています。そば粉8割つなぎの小麦2割のそばを二八そばと言います。つなぎのないそば粉10割のそばは十割そばと言います。
つなぎの少ない十割そばは、美味しいのですが切れやすいことで有名です。切れやすいそばは「今年1年の厄を断ち良い年を迎える」という意味がありました。
江戸時代の庶民はこの切れやすい十割そばを年末に食べて縁起を担いでいました。切れやすい「そば」をあえて食べて、縁起を良くするという発想は、面白いですね。
また、江戸時代、脚気の特効薬がそばと言われていました。
そばを食べると脚気(かっけ)にならないことから、そばは邪気を祓う縁起物とされていました。そのため、縁起物のそばを毎年大晦日に食べるようになったとも言われています。
江戸時代、関東地方では「そば」が人気でしたが、関西では「うどん」の方が、人気がありました。でも、毎年大晦日だけ大坂うどんの老舗でも年越しそばを提供していました。
このことから邪気を祓う習慣が全国的に広がっていったのです。
そばは細く長いことから長寿を祈願する縁起物としても扱われていました。そのため、毎年大晦日に年越しそばを食べて縁起を担いでいたともいわれています。
私達が、毎年あたり前のように食べている年越しそばって、歴史的に見ると面白いですね。
年越しそばを食べると縁起が良い理由とは?
年越しそばを食べると縁起が良いと言われる理由は諸説あります。
その中でも有名なものを3つチョイスしてご紹介しますね。
長生きできる
上記でも少し触れているように、そばは細く長いので「長寿」という意味があります。ゆえに、長生きしたい人や家系を長く続けたいという縁起を担いで年末そばが食べられていました。
余談ですが、「そば」は低カロリーでたんぱく質やビタミン、ミネラルなどを多く含んだ健康食品です。
そんな「そば」を食べることは縁起を担ぐ意味だけでなく、実際に健康的にも良いのです。
悪縁を断ち切る
江戸時代は、つなぎが少なく美味しい十割そばが主流でした。
十割そばは小麦などのつなぎがないゆえに伸ばすとすぐに切れてしまっていました。すぐに切れるそばは、長年の苦労や悪縁が断ち切れるという意味がありました。
この縁を担いで年末、年越しそばとして十割そばを食べていたという説があります。
金運が上がる
江戸時代、金細工師は作業で散らかった金品を集めるのにそば粉を使っていました。
このことから、そばには「お金を集める」、つまり金運をUPさせるという意味もありました。ゆえに、この金運UPという縁起を担いで、年末年の瀬に年越しそばを食べていたと言われています。
年越しそばを食べる時間って決まっているの?
年越しそばを食べる絶好のタイミングってあると思いますか?
実は、大晦日に年越しそばを食べる時間帯の決まりというのはありません。ですので、大晦日中に年越しそばを食べ終えることができれば特に問題はありません。
年越しそばを食べる時間帯は、一般的には夕食時となっています。特に、年が明ける直前の23時30分頃から年明け前のタイミングで食べるご家庭が多いと言われています。
ただし、除夜の鐘をききながら年をまたいで食べることはおすすめできません。年越しそばというのはその年の邪気を祓う風習なので、翌年にもち越すと意味がなくなります。
越年そばは、新年に金運や健康運、恋愛運に恵まれなくなってしまうと言われています。ですので、新しい年をむかえる前に食べ終わっておくことをおすすめします。
年越しそば!縁起が良いトッピング
年越しそばには、さまざまな具材をトッピングします。中でも縁起が良いトッピングというものが存在します。
そんな年越しそばに縁起が良いトッピングを5つチョイスしてご紹介します。
※年越しそばは「カップ麺」でも十分?についても書いています。
→「年越しそばはカップ麺でも十分!5つのアレンジで美味しさアップ」について記事へのリンク
海老
年越しそばには、海老の天ぷらがよくトッピングされていますよね。
この海老、腰が曲がっていることから長寿の縁起物として親しまれています。
長生きや家系が長く続くことを願って年越しそばを食べるなら、トッピングは海老がおすすめです。
ネギ
ネギはなぜ、年越しそばのトッピングとしておすすめなのでしょう。
その答えは、「今年1年の苦労をネギらう」というダジャレからトッピングされるようになったのです。
余談ですが、ネギに含まれるアリシンという成分は血行改善し体を温めてくれます。ネギは、寒い年の瀬の年越しそばにトッピングするのにぴったりの具材と言えるでしょう。
ニシン
ニシンはその音から「二親」ともいわれます。
この漢字からニシンには「子宝に恵まれますように」という縁起担ぎの意味があるのです。ニシンは、関西で淹れているところが多く、京都では必ず入っているトッピングです。
卵
年越しそばのトッピングである卵は、色が黄色に近いですよね。
黄色は風水で金運をUPさせるカラーと言われています。新年の金運をUPさせたい方は、年越しそばに卵をトッピングしてみましょう!
かまぼこ
かまぼこは、切ると半円型をしていてまるで初日の出のような縁起の良い食材と言われています。
特に紅白かまぼこは、赤が「魔よけ」、白が「清浄」を表している縁起の良い食材です。年の瀬に食べる年越しそばの具材にぴったりの食品だと言えるでしょう。
まとめ
悪縁を断ち切る、または長生きなど良い縁が担げるそばを食べる風習が年越しそばです。
年越しそばにはニシンや卵、ネギや海老、かまぼこなど縁起の良いトッピングがたくさんあります。
お好きな縁起の良い食材をトッピングし他年越しそばを食べて、悪縁を断ち切り良い年をむかえましょう!